バラ科フルーツの季節でございます。

みなさま、いつものことですがお久しぶりでございます。

東京は数日涼しい日があったけれど、また30℃を超える暑い日が続いてます。東北では雨が続いてたり、沖縄や九州地方も台風の影響なのか風雨にさらされているようで、この夏は「夏の要素が一気に起こっている」って、ニュースでは言ってたわ。
ずっとこんな調子なのかしら、この夏は…。「夏が大好き〜!」と言ってはばからなかったワタシでさえ「冬が恋しい…」とついこぼしてしまうほどだわ。

あら、久しぶりにアップするっていうのに、またグチから始めちゃって、ごめんなさい。
夏の悪口を言うけれど、夏は果物がじゃんじゃんと届くジャム屋的には楽しい季節の到来でもあるのよね。
あ、楽しいだなんて言ってるけど。
楽しくもあり、果物に追いかけられる苦しい季節でもあるのでした。
実った果物はアッという間のタイミングで熟しちゃうもの。
収穫したら農家さんはすぐに出荷したいでしょう。受け取ったコッチは冷蔵庫の容量をはかりながら荷受けして、次から次へと加工しないといけないわ。果物をダメにしないようにね。
農家さんからの出荷連絡と自分の処理能力を天秤にかけながらの緊張感ある日々なのよね。
ホントよ。

そんな怒濤の夏の果物シーズン到来を知らせるのが、梅なのね。
エバジャムでは白加賀っていう品種が一番に届くわ。
それは6月の頭ですから、エバジャムの夏は6月から始まるってことね。
夏のスタートが早いんだわ。

白加賀ってのは、スーパーなんかでも一番始めに出回る品種で梅酒や梅シロップ作りのためにって、まだ固くて青い状態のが売ってますね。
産地は関東地方に多いですね。


白加賀梅


そのあとで市場に出てくるのが、ウチのあたり、東京は武蔵野では紀州の南高梅よね。
南高梅ていったらThe・梅干しって印象ですよね。和歌山県特産の高級品種で、南高梅=おいしい梅干しってインプットされてません?

南高梅も良いですよ。
スーパーに並ぶふっくらと紅色をさした黄色い大きな南高梅を見ると、そりゃあ「うう〜ん、煮てみたい…。」と見つめちゃう。
だけど、だけど、なあんで遠くからやってくる南高梅様ばかりが重宝がられるのようぅ。
関東にも南高梅に匹敵する高級品種があるってのにさ。

神奈川県は曽我の十郎梅といえば、「西の南高、東の十郎」っていわれるように(なにかで読んだの。)粒の大きさと、熟すとほったりと柔らかい肉質、品の良さで南高梅に負けないんだから。
その十郎梅が白加賀のつぎにエバジャムに届くのよ。ワタシとしては手に入らない年もあることだし煮られるのが嬉しいわけね。だけど今ひとつ販売してる時の反応がうす〜いのよ。
お客さんの反応がよっ。
「十郎梅?ふうん…。」てな感じ。
これが南高梅だったらリアクションが違うんじゃないかしら…、なんて考えたりして。
え!?梅の種類にじゃなくて、ジャム自体に魅力がないのかしら!?
いやだ、そこんとこも考えないといけないわね。


レモンと十郎梅


などとひとり十郎梅の肩を持つのだけれど、ワタシだってジャム屋になってから梅にも色いろあることを知ったわけですが。
あんまりにも十郎梅の名前が知られてないのには、ワタシが扱うようになったここ数年のあいだに不平がつのるばかりなの。
あ〜あ、もう少し十郎梅に注目してやっても良いんじゃないのさ。
町(神奈川県小田原市)を上げての広報が足りないんじゃないかしら〜。んもう。


十郎梅。


まあ、良いわ。
それじゃ、豊後梅っていうのもあるの、知ってます?
この梅ももちろんジャム屋になってから知った梅ね。
山梨の農家さんが持つ1本の豊後梅の古木から、木の調子が良いときだけに収穫して送られてくる実は、なんと杏との中間品種らしく、黄色味の強い見た目や、甘ぁ〜い香りはなるほど杏にそっくりね。
杏味が入ってるから、ジャムにはもってこいなのよ。


豊後梅


だから毎年煮たい梅なのに、古木の豊後梅は実ったりまったく実らなかったりで、気まぐれでしか手に入られないのよ。
農家さんと「もう寿命かもしれないからねえ…。今年はどうかなぁ…。」なんて会話を何年か前までしていたのを、去年はあきらめモードで話題にもしなかったけど、それが今年は突然送られてきたの。
嬉しかったわ〜。
すぐに送っていただいて、サクランボやホンモノの杏を大急ぎで煮てから、豊後梅に取りかかったわ。
これでスケジュールと冷蔵庫はギュウギュウよ。
そのせいで今年初めての桃の発送は泣く泣く断ることになっちゃった。今でも手元に桃がないのは悔やまれるけど、欲を出して頼んだら腐らせちゃってたかもしれないんだから、こういう時の判断は”勇気ある撤退”と名づけて、農家さんに丁重にお断りするのよ。
全部の収穫に追いつきたいけど、それがかなわないのが、夏なのよ〜。

あ、またグチってたかしら?




ちなみに豊後梅は、豊後っていうだけに大分県の県花だそうで、八重咲きで大輪の花がきれいなんですって。お花は見たことないの。

今年、エバジャムで煮ることが出来たのは3品種、白加賀梅、十郎梅、そしてエバジャム的幻の品種、豊後梅ね。
さて、突然ですが問題です。梅と杏の植物学的分類はなんでしょう!?

そう、バラ科なの。
バラ科の果物なんて、ステキじゃなぁい?
そんなにバラが好きじゃなくっても、バラに、お花に属するって考えるとなんだかステキよ〜。
だって、じゃあウリ科(ex.スイカ)とかミソハギ科(ex.ザクロ)とかブドウ科(ex.ブドウ)とかって、あんまり気分が上がらないわ。

しかも梅と杏は細かくいうとバラ科アンズ属なんですって。
良いわ〜。
バラで、杏だなんて。
ワタシが果物になるんなら、バラ科でアンズ属とかバラ科キイチゴ属(ラズベリー)とかバラ科リンゴ属とかがいいわ。

あ、すごいわね。
果物の分類を見ると、けっこうな数の果物がバラ科なのね。
なっとくは、それぞれ花のカタチを思い浮かべてみるとどの果物の花も野生種(一重)のバラのカタチによく似ていることよ。
梅もイチゴもリンゴも梨も、思い出してみると、みんな花のカタチがそっくりね。
だからって訳じゃないけど、バラは野生種の一重のが好きだわ。可憐で、シンプルな形には潔さも感じます。

あ、話しがそれちゃった。
さて、そろそろ梅の季節が終わりつつあります。
みなさんは、今年の梅でなにか作りました?
エバジャムの梅ジャムは、未成熟の青いのを煮た白加賀梅のジャム、ぽってり熟した品のあるスッパさの十郎梅ジャム、そして杏との中間品種の豊後梅と本家の杏をミックスした先祖返り(?)ジャムの3種類。
白加賀梅のジャムは終わっちゃったけど、十郎梅のジャムは工房販売に並んでますからね。
豊後梅と杏のミックスジャムはこれから工房に並ぶんだけど、ジェラートになって7/20(土)から食べられますから、気になる方はぜひお試しあ〜れ!








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プロフィール

 
宇佐美エバ亜希子
うさみエバあきこ
ジャム職人
埼玉県上尾市出身
季節を追った国産果物や野菜のジャムを作ります。 エバジャムを召し上がれ!

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