紅色の小瓶です

お久しぶりでございます、エバジャムです。
今年から隔週で更新させていただくことになったんです。
すでに2013年も2月でございますが、そういうことになってます。
遅ればせながらよろしくお願いいたしますう。

先日、東京では成人式の日に降ったような大雪になるって大騒ぎになってましたけど、降るには降ってもたいしたことにはならなかったんですよね。
3月に季節外れの雪が降ったりすることもあるけど、やっぱり季節は変わってると感じません?
雪予報がはずれた日は、寒さの質が違ったもの。
立春を過ぎてますもんね。確実に季節は移り変わってますよね。
あ、これって東京感覚、関東感覚だけど東北や北海道はどうなんでしょう。
立春、感じられてますか?

エバジャムでは冬期の最後に、ラストスパート的に柑橘類が届き始めたわ。
ただいま工房にはキンカン30kg、イヨカン40kgがオレンジ色の美しい山になっているの。
とくにエバジャムで使うイヨカンは普通にスーパーで売られている果皮がブツブツ、ヨボンとしたのと違って、濃いオレンジ色にワックスをかけたようにツルツルでテッカリ張りがあるからなんとも言えない様子よ。すごくかわいいの。
品種は一般的な「宮内イヨカン」だったような気がするのに、この見た目の違いはなんなのかしら。今度、農家さんに聞いてみなくっちゃ。

これからしばらくこのキンカンにイヨカン、それからデコポンやグレープフルーツって柑橘類が続くのよ。
つまり、皮を刻んで刻んで刻みまくるってことなのよ。
うぐぅ…。





なあんてね、まだキンカン、イヨカンに手をつけてはいないくせにグチっぽいかしら。
気合い入れってことですわ、き・あ・い。
柑橘の季節本番の話しよりもね、冬の名物ジャム、カリンのジュレを終えた話しよ、今回は。

カリンは届いてすぐに工房のカウンターにドサリと置いとくと、お客さんの目によくとまるようでたびたび声をかけられたわ。
ふつうの果実のようにそのままパクパク食べられるものじゃないからでしょうね。「ジャムになるんですか?」って質問が多くてね。

カリンだけはエバジャムでは”ジュレ”というカタチになって瓶詰めされるのよ。
”ジュレ”ってゼリーの意味のフランス語なんだけど、ゼリーって言うより”ジュレ”のがもう少しフルフルと柔らかいイメージがしません?
するでしょ。
カリンを煮込んでこしてエキスを取り出したとこへお砂糖を加えると、カリンは自分の持つペクチンでぷるんと固まるんですね。
すごーい。
ユズやライムの柑橘類にもペクチンはたっぷりあるけど、柑橘類は果肉も果皮もいっしょにたべておいしいですもんね。だからマーマレードってかたちになるんですよね。






カリンの果肉はとても固くて生食には向かないのはみなさんもご存知かと思われます。
調べると砂糖漬けやハチミツ漬けなどに加工すると果肉も食べられるようになるらしいんですけど、ワタシはまだ食べたことないわ。
煮込むためにスライサーで薄〜く削ったものを、ちょびっとかじってみるとザラリとした渋みがベロに広がるの。フルーツとは思えないわ。
気にはなっているんだけど、カリンの果肉。食べてるって方がいらしゃったらどんなものなのか教えていただきたいわ。

ジャム屋になって8年、このカリンジュレ作りは冬の一大イベントなの。
1年に1度しかやらない方法だからよ。
カリンの煮込み具合やお砂糖の量で固まり具合が変わっちゃうんだもの、スリルは満点。
さあ、カリンだ!ちゃんと固まってもらわないと困るわよー!って緊張が走るのよ。
瓶詰めしたはいいけど固まりがゆるすぎて瓶をあけて再び煮詰め直すはめになったこともあるの。

それがね、今年はすごく落ち着いて作業を進められたのね。
拍子抜けするくらいにスリル無しだったわ。
なんでしょうね〜、慣れなんでしょうか、さすがに。
きれいにぷるんと固まってますよ。キラキラと紅色に輝いて。
このデキをうんと自慢したいとこなんだけど、まだ自分を信じられないのが悲しいとこだわね。

カリンのジュレは、収穫の年や産地、カリンの種類によって赤ワインのような渋みが強く出たり出なかったりして。今年のは軽めの渋みがるわね。
この渋みはカリンジュレファンにはアクセントのようなものなのか、好まれているのです。
ちょっと調べてみるとカリンはタンニンを含むそうで、なるほどだから渋みがある訳なのねえ。

エキスを煮出している段階ではクリーム色というか黄色っぽいへんな色をしてるのに、砂糖を加えてしばらくすればなんとも鮮やかな紅色に変身するのは(すごいでしょ!)、これはポリフェノールを含んでいるせいかしら〜。
ポリフェノールってあれでしょ、紫色系の果物には含まれてるヤツでしょ。ブルーベリーとか。






カリンと言えば咳止めってことがいちばんにあげられるようで、お客さんとカリンの話題になると「のどに良さそうね!」とか「(カリンジュレを)溶かして飲もうかしら!?」っておっしゃるけど、ワタシ自身はのどへの効能はあんまり実感ないの。
カリンのジュレのお気に入りの食べ方は、きめの細かいしっかりした白い食パン(焼かない)に多めのカリンジュレを塗って薄ぅ〜くスライスしたバターをひらひらのっけて、紅茶をお供にって食べ方よ。









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プロフィール

 
宇佐美エバ亜希子
うさみエバあきこ
ジャム職人
埼玉県上尾市出身
季節を追った国産果物や野菜のジャムを作ります。 エバジャムを召し上がれ!

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