農家さん訪ねて②

さて、行って参りました神奈川県は小田原市へ。

なんて、いつの”さて”だ!?と思われる方がいらっしゃることでしょう。
今はすでに6月。小田原市を訪れたのは4月の半ばのことですから、今までどれだけサボってきたのでしょう、この「フル〜ツ・デイズ」を…。
いえ、ジャム屋的フル〜ツ・デイズは日々いとなまれてはいるんですけど。ですけど…。

えっと、あまりに間を置きすぎてなんのことか分からない方が多いでしょうね。
えっと、小田原へはエバジャムのジャムの材料となる果物をいろいろ送って下さるジョイファーム小田原さんを訪ねるために出掛けたの。
もう7年くらいお付き合いのある仕入れ先で、ずっと担当してもらっているアリサカさんに誘われて農地を視察してみようってわけです。
前回のマガジン「フル〜ツデイズ」にも書いてありますのでお時間ある方はこちらもお読みになってね。▶ http://evajam.nihirugyubook.but.jp/?month=201304

せっかく小田原まで行くんだからと、貧乏性のワタシは箱根の温泉も抱き合せにした2泊3日の時間をとったわ。
日曜日のエバジャム工房販売の営業を早じまいして、まずは箱根入り。箱根のお話しはエバジャムのブログへ書いてますのでお時間あれば読んでみて下さいませ。▶ http://blogs.dion.ne.jp/evajam/archives/11166145.html

それでね、小田原ですよ。
小田原ね、良かったんです。

東京から見ると小田原は、おしゃれタウン横浜(イメージ)を超えて、海辺のさわやかエリア湘南(イメージ)を超えて、その隣りに位置します。
小田原は湘南の隣りに地味ぃ〜に、熱海や箱根の玄関口として(だけ…)存在してる(ように見える)んです。

そう、地味なのよね。
でも良かったんです、小田原。




小田原を訪れたその日は午前中から強い陽射しの良いお天気で、 じんわり汗ばむほどでした。(4月です。)
8時半に小田原駅前にて待ち合せたアリサカさんの車に乗せてもらい、いざ小田原の山の畑を目指してレッツ・ゴー!
レッツ・ゴー!なんて、初対面の人とそんな気軽な?
はい、そんな気軽な感じで。名刺交換などもなく挨拶もそこそこに。
短い時間だどんどん使え〜ってなもので車に乗り込んだワタシ達は道を急いだのでした。

7年ものあいだ声だけしか聞いていなかったアリサカさんの印象は、想像よりずっと若々しく(36歳)服装はさっきまで作業中だったのかしら〜?と想像するようなごくラフなもので、そのせいか打ち解けやすく、車内に落ち着くやいなやワタシは質問攻めにしちゃったわ。

キウイや玉ねぎ、青梅にプラムにブルーベリー、レモンも送ってもらっているのですが、エバジャムが注文する作物以外にも多くの作物を扱うジョイファーム小田原は小田原市内(一部静岡県)の100以上の農家さんを統括して、有機栽培を実践し収穫した作物を大手小売業者に卸す会社でした。
会社って聞くと従業員が何十人といるのかと思うけど、驚いたことにたくさんの農家さんを束ねる会社の従業員がアリサカさんを含めてたったの5人(うち2人がパートさん)だそう。

エバジャム担当のアリサカさんのポジションは、作物の生育状況を把握して、いつどこへどれだけ出荷するかの指示を出すこと。指示出しにともなって書類作成もあるそう。
作物の生育状況〜出荷支持という流れには農家さんとのコミュニケイションが必須なのでしょう、アリサカさんは小田原(と静岡)に点在する農家さんを訪ねるために1日の大半を車移動に費やすそう。
そしてそのポジションにいるのはなんとアリサカさん1人だけだというから、それはそれは大変な仕事量と想像するわ。
忙しさのあまりお昼をとりのがすことも多いんですって。

そりゃあ、ワタシが注文のために電話したってつかまらないことも多いでしょうし折り返しの電話がないこともありましょう。
アリサカさんのお仕事を聞いて、お忙しい中の貴重な時間を、この日はエバジャム農地見学のために割いてくれているかと思うと、なんともありがたいものよ。

ところでどんなとこが小田原は良かったかというと、ですわ。
小田原駅に電車が入ると向こうの方に城(復元)がどどーん!とそびえるのが見えるの。
まずそれにびっくり!おもしろ〜い。
そりゃ、京都や奈良や城下町にお住みの方だと大きな瓦ぶきの屋根をご覧になることもありましょうけど、武蔵野の住宅街じゃあそびえる城などを目にすることは、異国へのトリップ同然でございます。次元が違うの。

城は眺めるだけですけどね。
城下町はスルーしてアリサカさんの軽自動車(バン)でワタシ達は農地を目指せば、小田原は、駅周辺から少し遠ざかればすぐに海が見えることに、感動。
そして海と民家を挟んですぐに山に入れることに、感動。
海と山ですもん、良い!




目の前が海という、1軒の農家さんの作業場を併設するミカン倉庫にまず寄ってもらうと、あるじは不在のよう。しかしアリサカさんはひるむ様子もなくあるじらしき方に電話を入れて「ちょっと倉庫を見せてもらいま〜す。」とだけ言って切ってたわ。
貯蔵と追熟のために使う倉庫をのぞいたり、コンテナに入っているB級品かそれ以下の等級としてはじかれた小粒なミカンを「これはもう捨てちゃうんだろうな〜。」などと言いながらアリサカさんは手にとってむき始めたから、ワタシも〜っとつまませていただいたわ。
小さいけれど、どれもおいしいったらないの。




そこからアリサカさんの車はさらに山に入ります。
山は色んな木々が新緑をきらめかせて、良い香りがしたわ。東京の青梅あたりの山じゃあスギやヒノキ林が多く、山の色が深い針葉樹色に一色だったりするけれど、小田原の山は林に色んな緑があって好みのタイプの山よ。
4月の半ばにかろうじて桜は花びらを残している程度だけど、元気な黄色の山吹や、段々畑の石垣には可憐なヒナギクやスミレがはり付いて咲き誇ってるし、民家のツツジや芝桜も鮮やかだったわ。
山には手がまわらず荒れた部分もあるにはあったけど木々の種類の多さと民家の庭木や花壇の花々がほどよくミックスした景色は、ワタシには夢のような景色だったわ。
しかも、ふりかえれば、海〜!




辺りは静かだけど、天気のよいその日は、太陽は海を反射してさらに強くギラギラと斜面のミカンの葉を光らせて、活力にあふれてる。
山道をどんどんあがって行けばつぎつぎ目に入ってくるたわわに実る甘夏、ネーブル、ニューサマーオレンジ、バレンシアオレンジにキンカンにレモン。そしてそのときが満開のブルーベリーの花。




「ああ、ここは南フランス?」

そんなつぶやきにアリサカさんは「ハハハ…、子供と年寄りだけですけどね〜。」ですって。
小田原もやっぱり人口流出に悩む地方都市ということみたい。




その後もアリサカさんのものすごいドライビングテクで、軽バン1台がやっと通れるほどしかない山の農道をクイックイッと進んで農地をまわってくださったわ。
ところがその日はいつもアリサカさんが訪ねると作業をしているはずの農家さんたちがみなご不在で、ワタシ達は所有者からの説明はいただけなかったの。
それでも勝手知ったる他人の畑とばかりに、アリサカさんの説明はさまざまに通じていたから、それでもOKよ。

農地は山の斜面いっぱいに広がっていてね、その広大な土地に持ち主が何人かいることもあって、どこまでがそれぞれの農家さんの土地なのか分からなくなっちゃいそう。
でもね、よおく見ていると、なんとなくこっちからはお花が植えてあって可愛いミカン畑。こっちからは草が茂ってワイルドね、なんて差を発見できるから、農地も人によって様々なのよ。
そんなことをしゃべっているとアリサカさんは「ここン家は奥さんが花好きだから〜」って教えてくれるの。さすが、それぞれの農家さんをよく知ってらっしゃるのね。

海に反射して輝く、スペインにしかないと思っていたたわわのバレンシアオレンジ、満開のブルーベリーの花、レモンの花、初めてのものをたくさん見られてどれも心に残る景色ばかりだったけど、とくに印象的だったのがエバジャムのジャムにあまり関係のないビワの林ね。
ビワは、ジャムにするには味わいが淡いし、しかもわりと値段が高いから手の届かない果物で、アリサカさんにビワ畑に連れてってもらっても内心は「ふうん、ビワか。」程度だったの。
でもね、広がるビワ畑には農家さんが自分で這わせた小さなトロッコの線路がはり巡らされてて、そのトロッコを使って収穫や剪定をするんですよと説明されると、つい興味がわいちゃう。
そのお手製トロッコがなんとも良く出来てるのと、すごい工夫とその手間にため息が出ちゃうわ。
「このトロッコにいくらかかったんだろう…。収益あげるの大変だろうに。」とつぶやくアリサカさんは続けて「TPPなんかに参加したら、農家はみんなやめちゃうよ〜。」って言いました。
困るわ、ただでさえ”農家は食えない”って後継者問題に国産果物を材料にするワタシはひそかに気持ちがふるえるっていうのに、さらにわざわざ波紋を起こすようなことにならないかしら、TPP。



うぐぐ…と胸をつまらせてると、ジャムにはならないものとチラ見だったビワ畑が黒々と迫って来ます。
そう、本当にビワ畑は黒々と濃い緑色の葉をムキムキと広げ、畑の中は真っ暗。話しを続けるアリサカさん達を置いて、その畑の中に「ちょっと失礼」と入ってみたの。
なんなのかしら、あの感じ。
ビワの林の中はすぐ横でTPPについて話す2人の声を遮断してシーンと静まりかえってるの。外の2人はいないかのようよ。
空からの光は生い茂る枝に葉に遮られて暗い地面には雑草もはえないのかしら、それともきちんと草刈りされてるせいなのかしら、しっとりした土がやっぱり黒々と広がっていたわ。
ハンモックかビーチベッドでも広げてだらんとするか、瞑想でもしたら上手にできそうな空気なの。
超有名パワースポット(伊勢神宮とか)なんか行くと頭が痛くなっちゃったりする邪悪なワタシですが、ビワ畑にはどっしりしたエネルギーを感じてすごく気持ちよかったわ。
なんとなく、頭に浮かぶイメージは”太古”なの。
ワタシの妄想果物学的には、ビワは太古からほとんど進化せずに今ある植物なんじゃないかと想像するわ。アンモナイトみたいに。
「ビワすごい、ビワすごい!」って言いながら畑を後にして、車に乗り込みワタシ達は次の農地に向かったのでした。

いくつもの農地と何軒かの農家さんをまわってもらった帰り道は調子にのってアリサカさんのプライベートを突っ込んでみたわ〜。
結婚して3年のアリサカさんには大手パン屋さんで勤める奥様がいらっしゃるの。
毎晩11〜12時に帰宅するというアリサカさんへ、「奥さんからクレームこないんですか?」って聞くと、朝の早いパン屋勤めの奥さんは帰宅の時間にはすでに寝ていて、ほとんどすれ違いだからクレームもこないんですって。
あらら…。
だけどそんな2人には、パン屋さんを併設した観光農園(お客さんが摘取りできる農園ね)をやるって夢があるんですって。
良いわ〜、夢があるって。
「アリサカさんなら、出来そ〜!」なんて軽く相づち打っちゃったけど、きっと出来ると思うんだわ。ジョイファーム小田原でのハードワークの7年間を思えば、農業の難しさも乗越えられそう。

ああ、だけどアリサカ夫妻の夢が叶ったら、ジョイファーム小田原にエバジャム担当がいなくなっちゃう…。イヤだ、急にさびしくなっちゃう。
末永く、エバジャムとアリサカさんの関係が続きますようにと願うのは、自分勝手かしら。




山と海に囲まれて、古くからの農家さん(鎌倉時代から続くっていう農家さんにも会えたの!)に守られた静かな小田原は、駅周辺から小田原城にかけては繁華な城下町の一面もあって買い物するのに不便はなさそう。これは住むには良いのかも。
それに箱根で降る雪も小田原は避けていくんですって。暖かいのね。温暖な気候はミカンにも良いし、ワタシも望むトコロよ。
帰ってからすぐに物件情報サイトをチェックしたくらい、気になる小田原。
小田原についてなにかご存知の方は、ぜひ声をかけて欲しいわ。
よろしくね。












農家さん訪ねて①

数えたら分かるけど、数えないから正確な軒数は分からないんですがエバジャムにはお付き合いのある農家さんが何軒もあります。

ハッッッッ!
その前にお久しぶりでございます、エバジャムです。
みなさん、ごきげんよう。
マガジンをずいぶんサボっている言い訳は…、しないでも良いわよね。
ただ毎週、金曜日が 来ることは心苦しい限りでございました。
楽しみにして下さる方にはごめんなさい。





さて、気を取り直して続けますよ。
今は柑橘類の季節なので九州からいろんな種類のみかんが届くんです。
熊本のみかん山さんからは去年の10月だったかしら、ライムが届いてそのライムを皮切りに冬から初夏までつぎつぎと柑橘類が届くんです。
ライムからしばらく間があいて3月下旬にデコポンが来るんですよね。みかん山さんから。
だから当然デコポンの送り先住所はライムを発送した住所で良いんですよ。分かりますよね?
だけどね、デコポンは待てど届かなかったんです。
最近は熊本から出発してもあいだ1日必要とせず翌日に着いちゃうの。すご〜い。
ってね、みかん山のヨシダさんが言うから発送の翌日は「まだかな〜♡まだかしら〜♡」って楽しみにしてたのよ。
デコポンは大好きだもの〜。お客さんからも超人気のジャムになるんだしね。
それなのにその日もその翌日も届かなかったから、午後になってからヨシダさんに「届きませ〜ん!」って連絡いれたのよ。
そしたらなんと、住所を工房が移転した前の、その前の住所に送ってしまってたことが判明。
えええっ!?前の前の住所なの!?なんでえぇぇ!?とは攻めたりしませんわ。電話の向こうの声は「(小さく)うわ…やっちゃった…。(大きく)すみませんっ!」ってものすごい焦りようだもの。当たり前でしょうけど。
あまりの焦りようにコチラは笑いそうになるんだけど。

だけど、こちらだってそんなにのんびりしてるわけじゃあないのよ。すぐに煮て瓶詰めして週末の販売に出すつもりだったんだから。
ヨシダさんは速やかに運送会社に後追い調査して下さったようで、送り先違いだったデコポンは1時間かそこらで無事着荷したわ。
すぐに作業にかかって週末の販売にこぎつけたから、ぎりぎりセーフってとこかしら。

送り先違いで果物の着荷が遅れる事件は、ワタシが移転先を伝えてないケースもあったりするけどそうそうある事件じゃないわ。そんななかでヨシダさんは送り先違いの初犯じゃなかったはずよ。

ヨシダさんとはいちど熊本を訪ねてお会いしているので、なんとな〜くその人となりを知ってるつもり。だから住所違いには驚きはしても”やらかしそう…”な方とお見受けしたわ。
そんな風に人のこと言えるタイプじゃあないですけども、ワタシも。

お付き合いのある何軒もの農家さんには色んなタイプがいらっしゃるの。それぞれの方と今のとこ仲良くしていただいているつもりよ。





キウイをシーズン中に何度も送ってもらうのはジョイファーム小田原さんから。
ジョイファーム小田原さんていうのは、有機栽培を目指した農家さんの団体、有限会社らしいの。これは専用のサイトからの情報ね。
その農業会社に属しているのはきっと地元小田原の農家さんと、事務関係も小田原の地元の方々が少なくないように思うの。
地元の農家さんとその周辺の人たちが協力し合って農業に携わっている感じがするのよね。
電話口からの空気でそんな感じがするだけですけど。

会社だからね、電話をかけると受付けの女性が出て担当さんにつなげてもらうのよ。
ワタシはアリサカさんて方に担当してもらって、もう7年くらいになるかしら。





エバジャム担当のアリサカさんは忙しい方のようで、会社と倉庫なのか畑なのかを行ったり来たりしてるようでなかなかつかまらなくってね、受付けの女性に折返し電話してもらうように頼んだって、当日電話がかかってこないことも多いの。
もう〜アリサカさんいっつもかけ直してくれないんだから〜と思いながら電話し直すことになるんだけど、つながればその時はいつもハキハキと気持ちのよい対応だから無礼を許しちゃうわ。

そんなアリサカさんから畑を見にきて下さいと言われたのは、お付合いが始まって6年経った去年のこと。
農家さんはたいてい遊びにいらっしゃいって誘って下さるのだけど、アリサカさんの場合はジョイファームっていう会社とのお付き合いということで、農家さんとの個人のお付き合いとはちょっと違っているように思えて、そんなお誘いがあろうとは意外だったわ。
それでもお声をかけていただいたなら、ぜひとも出掛けて行きたいわ。日々取引しているアナタのお顔を一度は拝見したいもの〜!ってなもんです。

ということで今週の日曜日から2泊3日の日程で計画をたてたってわけよ。
え?日曜日っていったら工房販売があるじゃない!ですって?
そうなんです、営業があるんです、エバジャム工房でね。
ですから誠に勝手ながら今週の日曜日の販売は11時〜15時(本来なら18時)までとさせていただくのです。
すみません。許して下さいませ。

ジョイファーム小田原がどんなふうに成り立っている農業集団なのか、アリサカさんは本当に忙しいのか、受付けで気さくな応対の女性スタッフはどんな方なのか、いま実っているレモンを採ったり、5月に入ってから送ってもらう約束の新玉ねぎを見せてもらったり、あれもこれも見てくるつもり。
アリサカさんは体を開けて待ってくれてるんですって。
楽しみだわ。
そして、小田原まで行くんだもの温泉にも入って参ります〜。
だって、旅費がもったいないでしょう?





というわけでの2泊3日。
小田原、箱根の研修旅行のご報告はまた後日にね。
なるべく早めにまとめたいと思っていますわ。












段ボールの果物はおまけ付き

ウチには毎週毎週、いくつもいくつも段ボールが届くわ。
もちろんその段ボールには季節の果物がぎっしり詰まっているの。
頻度が多いのと、重〜い荷物ばかりを運ばされるせいか届けてくれる運送会社のウチを担当する運ちゃんとは引っ越し先でもすぐに顔見知りになるのよね。
送料を浮かすために農家さんと結託して10kg段ボールを2コ結束して一個口にするという荒技をやってのけるから、そりゃ記憶に残ることでしょう。

各地の農家さんから届くその段ボールを開けるのはジャム屋の醍醐味と言っていいくらいよ。
忙しかったり、段ボールの着荷が重なったりすると、待ってはいても箱を開ける手に力が入らない時もあるんだけど、それでもエイヤッとガムテープに手をかけてバリッと引き裂けば(カッターを使うなどしないの。)、中の果物の香りがはじかれるように放たれてその良い香りに眉間のシワも伸びるってものよ。
アロマの効果は疲れた気持ちを一瞬切替えてくれるわ〜。
「さあ作るわよ〜!」って気力を思い出させるの。






そんな段ボールに、最近はおまけ付きってのが続いているのよね。
今までもライムの段ボールにレモンがしのばせてあったり、ユズの段ボールにレモンがしのばせてあったりってことはあったわ。
あら…、レモンのおまけが多いのね。
それがここのところのおまけがちょっと面白かったのね。
まず嬉しかったのは高知県の農家さんに頼んでいるショウガの段ボールに立派なサツマイモが3本、ごろんと入ってたことよ。
高知のサツマイモって初めてよ〜。嬉しいわ。どうやって食べようかしら!?

続いて届いたのは熊本県の農家さんに頼んでいるイヨカン。
このイヨカンの段ボールに入っていたのは、これが笑っちゃうわ、使いかけのガムテープだったんだもの。
イヨカンにスポッとはまっているじゃない。
はまったガムテープに気付かず上からイヨカンをどんどん重ねてって、いざ段ボールのフタをする時にきっとテープを探すことになったでしょうねえ。






さらにこのイヨカンにはデコポンの皮の砂糖煮が2パック入れられてたわ。
本当に入れたかったのはこちらの袋菓子だったんでしょうね。ガムテープが取り残されたのはこのお菓子に気を取られちゃったせいじゃないのかしら。
「アレ?テープはどこ行った?」なんてつぶやきながら、仕方なくあたらしくテープを出してフタしたんでしょうねえ、なんて想像するとおかしいわ。






この日イヨカンと同時に届いたミカン箱2個のキンカンには、正直なとこゾッとさせられたわ〜。だって、ミカン箱2個分のキンカンよ。ザッと考えると20kgはあるのじゃないかと想像されたのよ。
いつも1箱分のミカン箱で送られてくるから、生産者さんの「送れるだけ送りま〜す!」という言葉にいつもの通りだろうとタカをくくっていたのよね。
そしたら2箱でしょう、タネ取りを思うとワタシの処理能力が追いつくのかぜんぜん自信がなかったの。
開いてみれば1箱の段ボールの半分には小さめのデコポンが詰まっていたの。
わ〜お!デコポンは大好物よ♡
生でもジャムにしてもおいしいものね。タネも少ないわ。






実はキンカンのマーマレードは、レシピが落ち着かないアイテムのひとつなんです。
キンカンマーマレードが大好きって言ってくれるお客んも多いのだけど(エバジャムのですよ。)、どうもワタシは落ち着かない。
そこでですよ、今回のおまけ付き段ボールでひらめいたの。デコポンの果汁をキンカンマーマレードに加えてみたらどうかしら?って。

もちろんすぐに試してみたわ。
今年のキンカンマーマレードは少しデコポン入り。このおかげで進化してるように思われるのだけど、あら、お客さんが喜んでくれないと意味がないわよね。
このマーマレードはすでに販売されて、もう召上がっている方も多いでしょうからしばらくしたら食後の感想が聞こえ始めるかしら。

デコポンを加えたキンカンマーマレードのお味のほどはちょっと置いといて(置いといちゃ、ホントはいけない。)、農家さんのおまけがレシピのヒントになるっていうのはエバジャム初の経験でした。
久しぶりにキンカンの生産者さんに出来上がったマーマレードを送ってみようかしら。ヒントをありがとうって伝えるためにと、来年もこのキンカン&デコポンセットで送ってもらうためにもね。

ショウガジャムもイヨカンマーマレードも、キンカンマーマレードも2月最後の週末販売ではよく購入いただきました。
来週以降にはお客さんからのリアクションがみられることでしょう。楽しみなようなこわくもあるような、緊張がございますう。





顔が見えると良いかもしれない

ライムが来たわ〜!





大変なんですう、ライム。
大好きですけどね。
去年は一個一個がものすごく小さくってね、段ボールを開けたとたんに「ちぃっちゃ〜〜いっ!」て叫んじゃった。
ほとんどがカボスサイズなんだもの。
皮をむくだけでも一苦労なんだもの。

そんな風にぼやくのを、送って下さった農家さんは知ってか知らないでか伝票の裏に「小さいけど煮てみて下さい」的な励ましの言葉を記しててくれたわ。
不作だったこの年は段ボール一箱に10kgとちょっとが入ってたかしら。

そんなだからね、熊本の農家さんから「ライム送ります。20kgで良いですか?」ってメールがきたときは複雑な気持ちになったわ〜。
カボス大のミニライムが今年は20kgですか…。
大好きなライム。だけど作業が大変だもん、20kgじゃ多いかもしれないわ…。
でも、でも、ライムのマーマレードは人気あるわよ。なるべくたくさん作った方が良いはずよ。
なあんて頭の中で一瞬考えが巡ったけど、返信は「お願いしまーす!」に決まってますよ。
お誘い(?)は断らないタイプだもの。

さあて、数日後にやってきたライムは、なんと意外にも去年より格段にサイズアップしていてお肌もツルリピカリときれいだったから、自然と頬がゆるんじゃう。
段ボールを開けてからただよっているキリッと青いライムの香りをむねいっぱいに吸い込んだら、今度はライムの中に両手をザックとつっこんでかき回すと、また香りが立ち上ってくるの。
1年ぶりの香りよね。
このときばかりは作業が大変だなんだってグチは吹っ飛んじゃう。
ライムがもう可愛くってね、たまらないわ。
でね、そんな気分と同時に農家さんのことも思うのよ。

ライムを送ってくれる農家さんは熊本で柑橘類を何種類もつくっているみかん農家さんでね、もうずいぶん前に一度だけご挨拶に伺っていて、ほんの数時間を過ごしただけだけど、みかんが届くたびにお顔やそのときのエピソードを思いだすわ。

お付き合いのある各地の農家さんにはなるべくご挨拶に伺えるといいわ。
顔を合わせておいた方がお仕事がしやすいし、それからどんな方が栽培されているかの興味もあるの。
毎年少しずつ増えていく果物農家さんの全員をまわるにはまだまだ時間が必要だけど、順番に訪ねていくのが目標で、楽しみでもあるの。





ツイッターで知合ったのがきっかけで、一度吉祥寺でのイベント販売までジャムを買いに来てくれた方が、先日新しい工房を訪ねてくれたの。
岐阜県で農業をするという彼女は、まえに吉祥寺で会ったときとは雰囲気が違っていたから「今日は女の子っぽくて可愛らしいわ〜」なんて言うと、お友達の結婚式に参加するためにお化粧をしてもらったせいじゃないかしらって、恥ずかしそうにしてたわ。
彼女はジャムやお菓子を買われてから、おもむろにお土産といって紙袋に入ったお米をくださったの。新米ね!

さっそく炊いていただいたお米のおいしかったこと。もっちりピカッと立っててね。
こんなにおいしいお米を作ってるなんて〜。すっごいわ〜。
軽くはないお米を岐阜から旅行バッグにつめてきて大変だったでしょうに。
彼女に、しみじみありがたい気分になったわ。
お米ってことがなおさらありがた味、ひとしおだったわね。


なんでしょう?



まだ会ったことのないアベさんからの紅玉!



スーパーで買い物をすると最近はビニールパックに生産者さんの顔写真をのせる商品を多く見かけますよね。
買い物かごに入れるときにその顔写真をチェックする事ってないけど、なあるほど顔写真は岐阜の彼女からお米を手渡された時のような、作り手を身近に感じさせる効果もあるのかもしれないのね、などとこのときに思われたりしたわ。

「生産者の顔が見える」とかのフレーズが、市やイベントでの直接販売から始めてるエバジャムにも使われることもあるのに、想像力のないワタシには今ひとつピンとこなかったのが、岐阜の彼女にお米をいただいたことから「生産者の顔が見える」ことの良さやありがたさを今さらながら体験したような気がするわ。

エバジャムの直接販売についていうと、ただ出来ることは出来る範囲で「ジブンでやりたい!」っていうふてぶてしいジブン主義なのよね。
明日もまた工房販売の週末よ。
だんだん寒くなってきて朝の目覚めはにぶる一方でも、ジブン主義全開でオープンさせるのよ。
フフフ。








現地視察

やって来ましたよ。
何が来たかですって?
ブドウの実のなる季節の訪れとともに、現地視察のときが、ですよ。

毎年4〜5種類のブドウを煮るのだけど、そのブドウを送って下さるのが山梨の農家さんで、年に1度ブドウ畑を見せてもらいにうかがうのよ。

山梨へは新宿の高速バスのターミナルから乗れば、そうねえ2時間ちょっとで着くかしら。すごく近いし、乗り換えがあるわけじゃないもの寝ていれば着いちゃう。らくちんよね。

目が覚めたら、新宿の景色とはうってかわった景色が広がってるのよ。
ワタシが降りる停留所は八ヶ岳の裾野に位置する北杜市にあるのね。清里や小淵沢がすぐだから清々しい空気で甲府とはちょっと気候が違うの、分かるかしら。






高速バスを降りたなら、ブドウ農家の娘さんが車で待っていてくれて、ここからは彼女のおすすめスポットや自分で探した気になる場所へ連れてってもらうの。
去年からは娘さんの一人暮らしの部屋に泊めてもらっているから時間にずいぶん余裕ができたわ。温泉に浸かったりさんざん遊んで、その後にブドウ畑を見せてもらうんですね。

山梨に行き始めた頃は一番にブドウ畑を見ていたのよ。それなのに最近は色々遊ばせてもらって、何しに行ってるのかしらねえ。

でもね、そんな現地視察でもブドウ農家のお母さんと娘さんは毎年決まってワタシを誘ってくれるのね。
甘えちゃってるわ。






いつものように今年も誘って下さって、現在、現地視察の計画中よ。
だけどこれから10月末の計画だと、もうブドウはみんなもがれて棚には干しブドウみたいなのしか残ってないと思うんだけど。
じゃ、ワタシったら何しに行くのかしら。
娘さんのメールには「紅葉の季節です〜!」ってあったわ。嬉しい、八ヶ岳の麓で紅葉と温泉ね。
きっとブドウの葉っぱも色付いているわね。






ジャムの材料にする果物を仕入れさせてもらう農家さんは、たいてい現地へ来るように誘ってくれる。
熊本のイヨカン農家さんは300年続く農家で、代々大切に使われてきただろう調度品や作り付けの箪笥がとてもステキだった。そんなお家に、数年イヨカンを送ってるってだけの、初めて会ったワタシを泊めて下さった。

山形のサクランボ農家さんはサクランボの季節にもぎ取りにおいで〜って。
福岡のイチジク農家の、来年80歳だって言うおばあちゃんにはアチコチ連れて行くとこいっぱいあるからいらっしゃ〜いって言われたわ。

そんなふうに誘ってくれる農家さんをみんな訪ねて歩けたら良いんだけど。
お誘いは断らない性質だもの、いつかきっと出掛けてくわよ。


プルーン着荷!流れに身を任せて

2週前にお話しした「桃とスモモのマチェドニア」のことhttp://evajam.nihirugyubook.but.jp/?eid=71、覚えてらっしゃるかしら?
こんなふうになったのよ。






桃2種(白鳳、浅間白桃)はワインと水とお砂糖のシロップでコンポートにして、そのコンポートの中へカットしたソルダムとサマーエンジェル、そして長野から届いたプルーンも加わって、プラム3種が入ったの。
キレイでしょ。
なかなか好評だったのよ。

お客さんには「マチェドニア」って呼び方があまりなじみが無いようで「フルーツポンチ」ですよって説明すると想像しやすかったみたい。でも今後も「マチェドニア」って呼びたいわ〜。暑いうちは続けてお出しするようにしたら浸透するかしら?

「おは夜市」ってイベントで販売するための「マチェドニア」は、イベント当日の朝、桃のコンポートへカットした生のプラムを入れてマリネするんだけど、加えるプラムは2種類の予定だったのよ。
それが3種類に増えたのは、プルーンを入れることにしたからなの。
長野からのプルーンが、イベント当日の朝に届いたから、よし、じゃあプルーンも、ってね。
赤い色ばかりの中にプルーンの黒が効いて、良い感じでしょう?

ホントだったらイベント当日の朝に果物が届くようには予定したくないの。
この朝は「マチェドニア」と「ジャムチキン」てのを仕込むから、他のことやる余裕ってないの。
プラムの1袋や2袋が届くのとはわけが違うもん。
冷蔵庫へ移すだけでもけっこうな作業だし、なんてったって気持ちがあせっちゃう。
なのに、この朝はプルーンが19kgも届いちゃった!
頼んでいたのは12〜13kgだったのにい…。
ずっしりと重い段ボールは冷蔵庫まで運ぶだけでも苦労だったわあ。19kgだもの。

段ボールを開けてみると、完熟で届いたプルーンは今すぐ煮ないと!って状態のものがチラホラあってね、それ見たら煮ないで家を出るわけにゃあいかないわよ。
煮なきゃいけなさそうな実をピックアップして数キロを煮たの。
そりゃね、そんなこともあるかしらんてね、早めに作業は始めてたけどね。

だけどさ、どうして12〜13kgを送ってねって伝えてるのに19kgになっちゃうのよう。
量が少なきゃ、作業時間も違ってくるのにい。

また農家さんのことグチっちゃったわ。
プルーン農家さんとは今年始めてお付き合いが始まったの。
プルーンも出回る時季が一瞬で終わってしまう、杏とならんで東京では珍しいプラムですから、プルーン農家さんと出会えたことはとても嬉しいわ。

正確に言うと、直接やり取りをしてるのは旦那さんのご実家がプルーン農家さんというお母さんなの。
だからプルーンはプルーン農家さん▶お母さん▶エバジャムって順で届くんですね。
間に入ってくれているこのお母さんがけっこうイケイケなのよ。
だから12kgが19kgになっちゃうのよね。

電話口でね、最初は「15kgでいいわね〜!?」って言われたから「あ、はい〜。よろしくお願いします。」って。まあ12〜13kgが15kgに変わるくらいなら頑張ればいいわよと開き直ったのよ。
それがいざ出荷連絡のときに「15kgって言ってたけど19kgだから!」って話しが変わってたのね。
「19kgだから!」って言い切られてるもん、もうどうしようもないわよね。断れないわ。

サクランボ農家のアベさんなら、男性だからかしら強くでられるのだけどねえ。「ダメだよ〜アベさん、13kgまでって言ったでしょう〜!」なんてタメ口でね、ぴしゃっと言ってのけるのに。
でも先輩女性には強くでられないんだわあ。
それに電話口のこのお母さん、品は良くてらっしゃるけどとっても勢いがあってね、口ごたえの隙がないの。これからのお付き合いはきっと彼女のペースに流された方が良さそうよ。覚悟してるわ。

そう、プルーンシーズンはしばらく続くらしいの。
まだ覚えられないんだけど、お母さんの口からはこれから出てくるプルーンの品種がいくつもあがってるの。
でね、「タイミングが合えばいろんな種類、煮てみたらいいわよ!とにかく連絡するわね!」ですって。
きっとお母さんは収穫される全部のプルーンを煮てらっしゃると思うの。「これから出てくるナントカ(聞き取れない)ってプルーンは皮をむくときれいな色に仕上がるのよ。私は色を楽しみたいから皮むくのよ!」とか長年の経験をポンポンと教えてくれるの。
これってワタシにとっては理想的。
何種類が煮られるか分からないけど、各プルーンの特徴を教えてもらいながらプルーンジャムを作っていけたら楽しいんだわあ。ムフフ♡






シーズン最初に届いたのは「アーリー」って品種だそう。シーズンの始めだから「アーリー/early=初期の」って名前なのかしらね。
ジャムやお酒にして一番きれいに色がでる品種がこの「アーリー」だって、お母さんに教わったわ。

煮てから味見をしてみると、独特の、日向のような鉄のような香りがしてちょっと気になったの。鉄分が多いって言われるせいかしら〜なんて思ったけど、冷めてから食べてみたらそんな匂いは消えちゃった。
次の収穫はなんて品種のプルーンかしら。
待ち遠しいわよ。




サクランボの季節はアベさんとの季節

またやって来たわよ。
そう、今はサクランボの季節ですね。
果物のダイヤモンド、サクランボ。見た目はルビーみたいだけど、格でいったらダイヤモンドでしょ?







サクランボは山形のアベさんて方に送っていただいてるのね。去年の今頃にもそのアベさんとのやり取りを書かせてもらっているんだけどね。
もう3年目のお付き合いでしょ、だんだんアベさんて方の生態にも慣れてきてるつもりよ。
フランス語みたいでイントネーションの難解な山形弁にだって、かなり押しの強い売り込みにだってちゃんと突っ込み入れられるようになってきてるはずだもの。
だけど、まだまだアベさんとのエピソードには事欠かないようよ。今年もビックリさせられたもの。

さかのぼって、今年の春。
未曾有の大震災にみまわれた東北の、アベさんの住む山形はどうなっているのか…。
アベさんを紹介してくれた学生時代の友人は家族を山形に残して単身の東京暮らしでね、すぐにメールで家族の安否をたずねてみると、山形は交通網のマヒ程度で無事であるとの返信をもらうことが出来て、少し気持ちは落ち着けたのよね。
それでも、アベさんに直接連絡とることが出来なくって、毎日モジモジしてたらさ、ある日電話があったのよね。

「ンごぶさたしてまあ〜〜〜す!、元気イですかあ〜〜〜!全然連絡くれないんだもんなあ〜〜。」

もう、ヤダよ、アベさんたら。拍子抜けしちゃうじゃない。
「アベさん、大丈夫ですか!?山形は大丈夫?ワタシのサクランボも大丈夫!?」って聞くとさ、

「ン大丈夫ウ、ン大丈夫ウ!」
「じゃ、またサクランボの時季にねえ〜〜え。」

ワタシはただ良かった!良かった!ってバカみたいに繰り返すだけで、何にも気の利いたことも言えずに電話を切ったわ。







さて、この後6月からまたアベさんとのシーズンが始まりました。
最初のうちは、アベさんの声はいつもより小さく感じて、あまり元気じゃないのかしらってちょっと心配だったわ。
そんな心配は、でも、すぐになくなるんだけどね。
程なくきたわよ、アベさんの強引な売り込みがね。

「ン早くう〜〜、どんどん作ってえ〜。ンがんばってよう〜。」

去年だって週1回のペースで送ってもらってたじゃない。それ以上のペースは無理だって、他の果物を煮る余力(時間)も残しとかなきゃ大変なんだってば、って言っても言っても、

「ン次ぎ、どおしましょ〜?」

って電話がくるのよ。
まあ、良いんだけどね。慣れてるし、おもしろいからね。アベさんの無責任な「ンがんばってえ〜!」っていうエールにもつい応えたくなっちゃったりするしね。

こんなやり取りが毎年繰り返されてるわけなんで、油断しちゃってたのよね。
いつも仕入れている『佐藤錦』じゃない『紅秀峰/べにしゅうほう』って種類のサクランボもジャムにしてみないかって言われたの。3年目にして初めて、他の品種の紹介があったの。
初めて聞く品種だし、どんな味だかわかんないもん、次の発送の時に分かるように別けて、ちょこっと入れといて〜ってお願いしといたわ。
ご存知です?『紅秀峰』ってサクランボ。

ちゃんと入ってたわよ。
その『紅秀峰』らしきサクランボは『佐藤錦』よりずいぶん粒が大きいの。実はブリッとしまっていて、アメリカンチェリーみたいな食感かしら。歯ごたえがおもしろいの。味はね、『佐藤錦』は甘いと思っていたけど、『紅秀峰』の方が酸味が少ない分ずっと甘く感じたわね。
ふ〜〜〜ん。
果物の酸味を重視する者として『紅秀峰』は甘すぎるように感じるけど、この食感は煮たらどんな風になるのかしら…。なんて考えはじめると気になりだしちゃって、やっぱり1回だけ煮てみようって決めたのよ。
6月末から、もう平均12kgを4回煮てるのよね、サクランボ。今度の『紅秀峰』をもう1回送ってもらうと5回戦目よ。
人気商品だもの当然だけどさ、煮てるわね〜!とかね、ひつ粒ひと粒からのタネ取りのことを思うとさ、煮てるわね〜!って、考えてたんですよね。

1日迷ったけど、ぐちゃぐちゃ考えたけど、『紅秀峰』煮てみたいから送って下さいって頼んだのね。ワタシにとったらエイヤッ!てなもんなのよ。
そしたらですよ!そしたらね!

「『紅秀峰』は無いんだよねえ〜。終わっちゃったからねえ〜。送るのは『大将錦』ね。」

え?ナニ?アベさんナンて言った?
え?ワタシの耳がおかしいのかしら?山形弁を聞き取れてないのかしら?

「ンだから『大将錦』ねえ〜。似てるから、『紅秀峰』に、似てるから。」

も〜う〜。
じゃさ、最初にそういう旨をお伝え下さらないかしら!?なんてことは言いませんが、「え〜〜〜!」だわよ。だって、サンプルとして味見させてもらったのは『紅秀峰』で、似てるったって、せんさいなワタシの舌で味わったならどう判断されるか分かんないもん。
ていうか、なんだかおもしろくないんだもん。
話しが違うんだもん!
なんてことだって、心の叫びでしかないのだけど。
それでも小さな抵抗、というよりも優柔不断な性質もあって、「ええ〜、食べてないんだものどうしよう…。ちょっと考えますよう。」って口をとんがらせて保留にしてみたの。

まあね、それでもね、結局はアベさんの思うようになるんですよ。
翌日、「やっぱり『大将錦』を14kgで送って下さい〜。」ってお願いしたわ。
ニコニコ笑顔の様子が電話口から分かるわ。アベさんに今日もまた負けたような気がするの。
いいの、いいの。そんなこと分かってる。
迷いの多いワタシにとったら、ガンガン売り込んでくるアベさんみたいな農家さんはありがたいってことよ。







さてと、いつもの『佐藤錦』はスターアニス(八角なんだけど)で煮たのと、グレープフルーツを加えて最近のお気に入りハーブ月桂樹で煮たのと、赤ワインで煮た3種類が出来あがってて、どれもルビーの輝きを放ってるわ。(やっぱり見た目はルビーかも…。)
『大将錦』はどうやって煮ようかしら。まだ何にも考えてないわ。
だって初めて味わう未知のサクランボなんだもの。
『紅秀峰』と似てるんだよう〜ってアベさんは言うけどさ。










ロマンとリアル ヨシダさんpart.2

 今週はまず、ニヒル牛マガジンで始まった通信販売の部、栄えある第1弾を飾らせていただいたジャムと読本のセット「エバジャム★ピンク」完売のご報告から!

通販はじめの今回は「エバジャム★ピンク」と銘打って、ちょっぴりピンク系のジャム2本に、ピンクの表紙をした読本がセットされたのですよ。35セットが完売いたしました。
ご注文いただいた方々、ありがとうございました。
すでにお手元にあるかと思われますよ!
読本は読んでいただけましたか!?

35セットのジャムはともかく、35冊の小冊子数は通販するにはずいぶん少ないかと思われますよね。ですが!原稿書き、プリント、製本、その他を1冊1冊1人で成されたと思うと、こりゃあ大変だったでしょう…と思わずにはいられません。
ワタシもいただいた1冊(ミスプリントの失敗作)をしみじみと読ませてもらいました。
読本の感想?もう一言では言い表せませんわ…ワタシ、この読本は墓まで持って行きます。

新たな企画もすでにチラホラ構想があるようです。エバジャム★セットは続いて行くでしょうから、今後も見逃せませんよ〜。
乞うご期待!


さて、先週はライムを送ってくださるヨシダさんへのグチ…いえ、ユニークなところを少々お話ししましたよね。
そのせいで、去年の梅雨にうかがった熊本は水俣の、ヨシダさんのみかん山を訪れた時のことが思い出されたんだわ。

ヨシダさんや他のみかん農家さんを紹介してくれたのは、お茶農家のマツモトさんだったの。
東京から鹿児島に入ってから熊本へ行ったワタシは、いままで電話やお茶の注文FAXでしかやり取りのなかったお茶農家のお嫁さん、サトミさんの運転で吉田さんのみかん山へ連れてってもらったのね。

サトミさん、ヨシダさんとワタシの3人でしばらく雑談してから、それじゃあみかん山を歩いてみましょうと案内してもらったの。

余談だけれど、農家さんて当たり前に農業を営む、畑や田んぼを耕す人ってイメージじゃない?でもね、その畑の表情は農家さんによって違うのよね。
人によってクチャッとしてたり、ウネウネしてたりすることもあれば、作業場まで整然とビシッとしたタイプもあったりするんです。部屋の中と同じってことなのよね。
ヨシダさんはきちんとタイプよ。

みかん山














さて、3人でぶらぶらとみかん山を歩いて、育てられてる数々のみかんを紹介してもらったわ。いつも買わせてもらっているデコポンにグレープフルーツ、始めたばかりのライムの木、好きなのにジャムに向かない河内晩柑、他にもアレコレ。面白かったのはタイ料理に葉っぱが使われるコブみかんの苗まであったわ。
色んな種類を作ってるんですね。好奇心と研究熱心さからなんでしょうか。
奥さんの実家をついで始めたみかん農家だそうだけど、きっともともとのみかん山とは様変わりさせてしまったんじゃないのかなあ〜。だって、コブみかんなんか植えないと思うもの、普通だったら。やるなあ〜!

お昼を過ぎてみかん山まで送ってくれたサトミさんとは別れ、それじゃワタシたちはヨシダさんが通う定食屋さんでお昼をとりましょうってことになったのね。
定食屋さんまでヨシダさんの運転する車の中で思いつく限りの質問をしたのね。
すぐに脱線しちゃうし、インタビュアーとして全く資質がないせいで結局取留めないおしゃべりになっちゃったけど、それでも興味深い時間ではあったのよ。

みかん山で作られるみかんの種類が様々なのには好奇心もあるのだろうけど、ちゃんと理由があったのね。
たとえば畑全部がデコポンだけなら、それに必要な資材や肥料、消毒を用意すればいいので効率もよく費用もある程度なわけです。
品種が多ければ、それぞれに対応するものがこまごま必要で費用はかかりますよね。
だけど、オール・デコポン畑にたとえば病気が発生するとその畑は全滅しかねないんですよ。同じ品種だから病気がうつりやすい。
色んな品種を植えていればデコポンがやられても、ほかのみかんは収穫時期もそれぞれなので全滅の被害までにはいかない。
アメリカなんかの巨大なトウモロコシ畑は、病気が発生したら全滅になりかねないかもね。だけど病気が起こらないように種に細工したり、農薬をたっぷりまいて対応してるんじゃないかなあ。(と、これはワタシの想像よ)

すごく印象的だったのは、全然うろ覚えではっきり言い表せなくて悪いんだけど、月の満ち欠けの暦(?)を参考にして農作業の工程を決めるやり方を最近実践してるんですよ、って言ってたこと。
なぬ!?月の満ち欠け!?
月の満ち欠けのリズムに合わせて、水やり、堆肥やり(追肥)、消毒、摘果、とか収穫までの工程を決めるんですって。
人間の体に月や潮の満ち引きが関係するってのは良く聞くし実感もあるけど、なんと農業にもあるなんて〜!ロマンチック〜!といい気分になったもんだわ。

前から農協は悪代官みたいな組織だと考えてるんだけど(農協へお勤めの方がいたらごめんなさい。国家を好かぬとも個人とは友好、的な考えで…)、そんなことから農協との関係をわくわく聞いたりもしたわ。

ヨシダさんの実験に実践が、ワタシの頭の中をロマンチックと体制へのアゲンストって勝手な妄想でいっぱいにしたわ。
で、どの話しのくだりでだったか覚えてないのだけど「(農業が)お好きなんですね〜(ポワワ〜〜ン)」みたいなことを言った時に、「食えないといけないんです。農業で食えるってことを子供たちに見せないと後継者にならないから。」って言われたんです。
柔らかい物言いのヨシダさんの言葉に、ズッシと重みを感じたんです。
好奇心も研究熱心も、ロマンチックもアゲンストも全部あるんだけど、農業の厳しさをかいま見る一瞬でした。
食えなきゃ意味がない。切実だわ。

定食屋さんまでのふわ〜んとなったりむぐぐっとなったりする興味深い道中だったの。
到着した定食屋さんでは、ヨシダさんは常連らしくサッとカツ丼セットを選んでワタシはざるそばだったかしらね、オーダーして食べたわ。

オチがあるんだけど、ヨシダさんお財布を忘れてたんです。会計の時にはじめて気がついて慌ててたのよ。
サザエさんよ!

ワタシはもちろん財布持ってるから、「大丈夫ワタシ払いますから〜」って会計済ましたんだけどね。
慌ててたって言ってもそれほどの様子には見えなかったけどね。おおらかなもんです。
財布に入れてる免許証も携帯せずに車を運転してたってことに気がついた時には、ちょびっとびびってたみたいだけど。
がまんしないで爆笑させてもらいましたね。
免許証不携帯では困る、とその足でヨシダさんの自宅まで取りに帰ったんです。
地方に行けばごちそうされちゃうんですよ。もちろん当たり前とは思ってないし、手作りのおもてなしはすっごくありがたく、嬉しいわ。
だから、なんとなくおごるかたちになったりしたヨシダさんとのランチは、貴重な思い出なんだわ。

なんだかね、ロマンチックでひょうひょうとしつつも、農業に熱いんですよね。
きっとまだまだ聞きたいことあるんだろうなあ、ワタシ。
いつかまたちゃんとインタビューみたいなことしたいわあ。今度はちゃんとレコーダー持ってかないとね。


去年のデコポン、レモン入り。


これからみかん山からどんどんみかんが送られてくるんですよ〜。
包丁研いで、待ってますよ!ヨシダさん!


















吉田さん

 毎年、吉田さんのペースにはまってしまうわ。
予測不可能なんだもの。

あ、吉田さんてエバジャムの、一部を除いたほとんどの柑橘類を送ってくださる熊本は水俣市のみかん農家さんなの。

お付き合いが始まった頃はデコポンと甘夏を送ってもらう程度だったはずよ。
年をおうごとに日本でもとれるの?っていうみかんをつくってはすすめてくださるから、みかんの時季が楽しみなんだわ。
初めて吉田さんのデコポンを食べた時には体に電気が走ったもんです。
口に入れたひと房が歯にあたったとたんにバチバチ〜ッと果汁と酸味がはじけたのね。
大げさでしょ?でもほんとに、バチバチ〜ッ!なんだもの。

グレープフルーツも吉田さんから送ってもらってます。
国産のグレープフルーツを材料に出来るとなった時は嬉しかったわ。黄色系のみかんには他に文旦とかがあって、その文旦にも色々種類があるのだけど、色々の黄色系の中でもグレープフルーツは特別なの。
上品で淡い味わいとさっぱりしてるところがおいしい黄色系みかんですけど、ジャムに煮るには残念ながらむかないみたい。ところが黄色系の異端児、グレープフルーツだけははっきりした味わいで、煮るのに適してるように思うんですね。
とにかくそのまま食べると塩っぱい!ってくらいに酸っぱい。でも時季になればちゃ〜んと甘みものってくる。果汁が多くてものすごくジューースィーーなとこも気に入ってるの。
ちなみにデコポンはオレンジ系です。皮の色でざっくり分けてるのね。

甘いばかりのバブリーな果物では満足できないんだな。(なんとなく80年代ころから甘〜い果物が幅を利かせてるような気がするから、バブリー。)
酸味も甘みも香りもバチッとくるみかん山のみかんは、きっとどれをとってもやんちゃでおてんばで暴れん坊なのよ。

そんなみかん山の吉田さんから、去年から送ってもらえることになったのがライム!
ライムが日本でとれるなんて!グレープフルーツよりびっくりじゃなくって?

忘れもしないわ〜。
山梨に出かけてて、友人と山の中を歩いてる時だったわ。
「ライムがとれたんです、使ってみますか〜?」って電話が入ったの。
雑木林の柔らかい土を踏みながら、午後の西日が木々の葉や水面をキラキラさせている清流沿いを歩いていてただでさえご機嫌なものすから、そりゃあもうすっごくいいことが起こったと喜んだものだわ。

で、ですね、数日後に届いた段ボールをあけて、箱にいっぱいのライムを見た第一声は「ちぃ〜っこ〜い!!」。
レモンくらいのサイズを見慣れていますが、そのライムの小ささに仕込みへの苦労を思うとひるんだのね。
それを見越してのことでしょう。入っていた納品書の封筒には「小さくて大変でしょうが、がんばってください」なんてメモ書きがされてたの。
「あ、はい。がんばる。」
そんなメモ書きに後押しされながら、出来上がった初めてのライムマーマレードは、これまた初めての味わいで、お客さんには受入れられたみたい。好評だったわ。


封筒の文字が読めるかな。

これが去年のライムのエピソードよ。
さて、今年は…?

先日吉田さんから連絡があったわ。
「ライム、送りましたよ。」

あら?いつもなら到着日時とか、何kg必要とか相談してから送ってもらうんだけどな〜。事後報告だよ吉田さん、おもしろいなあ。ま、いっか。
「は〜い、ありがとうございました。」

そしたら吉田さん、言いづらそうに
「去年のより小さいんです…。がんばってください。」

ええっ、去年より…!?
「あ、は〜い。がんばりますう〜。」

なんてやりとりがあって、数日後に届いたライムの小さいことったらなかったわ。
すだちか巨峰の粒くらいのサイズって言ったら、驚いてくれますか?
全部が全部すだちではないですけども、かなりの量がすだちか、よくてかぼす?
これも今年の異常気象のせいかしら。こんど確認してみなくっちゃ。

皮をむいてしまうと、ホラ巨峰みたい。 かわいいわねえ〜。  



どっこいしょと思い腰を上げて小さな実を下処理して煮ていくのは長い長い過酷な道のりでした。またグチっぽいけど、2日間は奴隷になったつもりでこなしましたからね。
それでも火を入れてあたりがライムの香りで充満すると、ふっわ〜と気分が変わっちゃう。
もう奴隷の気分じゃないのね。
この瞬間がジャム屋の醍醐味ですよ。
奴隷タイムがあってこそ、この瞬間がいっそう際立つの!とでも言ってしまおう。


いまこの瞬間にライムが香ってる。きび糖を入れる前ならクリーミーなグリーンがこんなにきれい。


ライムマーマレードは、あとは瓶詰めを待つばかり。
お味のほどはどうかしら。





デラウェアのジュレ

 「ジャムなんて、果物煮ているだけでしょう〜」
とは、友人。
「(…!!!)、ま、まあね…えへへ…。」
力なく、ワタシ。

話しの流れは置いといて、ジャム屋家業の6年間に、1度はこんなこと言われたこともあるわ。
そりゃあねえ、ジャムなんて煮るだけかもね。間違っちゃないわ。
煮たことない人ならなおさら、ジャムにまつわることに想像が及ばなくっても当たり前よ。

え?ワタシ、怒ってるって?そんなことはないわよ。
いろんな人がいるいるもの。




デラウェア


ぶどうは、ここ何年も、山梨のぶどう農家「よどやぶどう園」のお母さん、小野さんがエバジャム担当で世話して下さってます。

ぶどうのことを「おぶどう」と言う小野さんのぶどうへの愛情は、毎年ぶどうの時季にお邪魔して、ぶどう棚の下を一緒に歩かせてもらうとしみじみ伝わってくるの。

ぶどう棚をさして、「きれいでしょう」と小野さんは言うわ。

あんな風に自分の作ったものへの愛情を他人に言えるなんて、幸せでしょうね。
小野さんは、もしかしたら「自分が作ったもの」っていう意識で「きれいでしょう」と言ってるのと違うかも知れないわ。
楽しそうにぶどうを見つめる小野さんを見ているとそんな気がするの。

ぶどう作りの環境はその年々で違っていて、今年は暑すぎて色がのりにくいそう。
雨降りの続いた去年は、割れてしまう実が多いって言っていたし。
出来るだけの手はかけていても、天候とか、その年の環境に合わせる、自然にまかせることも多い仕事でしょう。
小野さんがぶどうを作っているには違いないけど、自分じゃない、自分だけで作ってるのとは違うって、一歩引いた感覚が「きれいでしょう」の言葉の裏にはあるように思えるの。


もう何十年もぶどうと付き合ってる小野さんの、今年の新しいことを教えてもらったわ。
それは、デラウェアをジュレにすること。
ワタシも食べさせてもらって、久しぶりにこんなジャムを食べたわ〜って、驚くおいしさだったデラウェアのジュレ。

色もキレイ!

















デラウェアはジャムにするのが苦手だとこぼしてたのを覚えてらしたのか、「ジュレにすると色もきれいだし、おいしかったの。少しためしてみたら良いわよ」、と作り方を教えてくれてくれたんだわ。

送られてきたデラウェアの段ボールに入っていた小瓶を、さっそく開けてみて試食。
最近は少し糖度を抑えめにしてジャムを煮ていたのだけど、このジュレはしっかり甘くて、それがとてもおいしかったわ。(ジュレ=ゼリー状にするにはある程度の糖度は必要なんです。)




教わったようにいったかいかなかったか…
今年初めてのデラウェアのジュレは、すでに瓶詰めされてはいるのだけど、瓶の中でサラサラ、チャプチャプと液体状で、小野さんのジュレみたいにトロリと固まっていないのよ。
糖度はしっかりはかったのよ。ジュレにするには65度以上の糖度が必要だもの。
数日すると固まってくるカリンのジュレの時のように、少しの間は様子を見てみることにしよう。

毎年、同じ時期には、豊作、不作の違いもあるけれど同じ果物や野菜の季節が巡ってきて、それはすごく安心なことよ。
だけどね、デラウェアのジュレみたいに、初めてのことにぶつかることだってあるんだから。
何年かはこのジュレが課題になることが、間違いないわよ…。(うまくいかないかも…イヤになっちゃうわ…。)

ホラ、ね?毎日、果物煮てるだけじゃあ、ないわよねえ?
おっと、新しい発見は小野さんのものだけれどさ。

















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プロフィール

 
宇佐美エバ亜希子
うさみエバあきこ
ジャム職人
埼玉県上尾市出身
季節を追った国産果物や野菜のジャムを作ります。 エバジャムを召し上がれ!

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